一人、星空の下。露天風呂を満喫。
山間の秋の空気は冷たい。
お湯に身を委ね「ふーぅ」と一息をつく。
目の前に、ひらりひらりと落ち葉が舞い落ちた。
贅沢な風情に身も心も溶ろけていくようだった。(和風旅館 美里にて)
朝日の昇る前に
とても、アクセスに便利な場所とは言い難い黒川温泉
勿論ビルもコンビニも無い
静かな山間の隠れ里。
東京からのアクセスは、熊本・福岡・大分の空港の
3空港からの選択。
何処から入っても、羽田→3箇所の空港へのフライト時間より
空港に下りてからの時間が長い。
所用時間、およそ5時間。
下手したらグアムより遠い(時間的に)
朝のんびりと起きて、家をゆっくり出たい人もいるが
私の旅は、行先現地での時間にゆとりを持ちたい。
だから、朝一番のフライトを選ぶ事が圧倒的に多い。
黒川温泉の所在地はは熊本県ではあるが、 大分県と福岡県との3県の際に有ると言える程、兎も角、何処からのアクセスも便利とは言えない所に在る。私は福岡空港から 黒川温泉へ直通のバスを利用する事にした。 |
朝焼けの羽田空港
搭乗を待つ間に、朝日が昇る。
離陸した瞬間
飛行機主翼越しに富士山がクッキリ。
うん。空気が澄んでいる。
毎度の事ながら、私の旅はお天気に恵まれて有難い。
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福岡空港から直通バス
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福岡空港から黒川温泉への直通バスは
「国際線ターミナル前」から乗車。
福岡空港国内線ターミナル→福岡空港国際ターミナルは連絡バスを使用(無料)
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運行本数が少ないので
事前時刻調査と予約が必要。
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最前列を予約していた。
大好きなんだよね。バスの最前列❣❣
パノラマビューが楽しみ。
えっ・・・・
予約席の左隣は横幅の大きな男性がドーン(汗)
バスの運転手さんが
『後ろの席が空いているから、2席使って良いよ』
いや、違うでしょ・・・そこは・・
2席を広々使いたい訳じゃないのよ。
パノラマビューがぁぁぁぁ。。。
これじゃぁ予約の意味無いぢゃん・・・
と、心に強く思っていても、言えない私。。。(〃ノωノ)
すごすごと2列目に座る。
今から始まる 約3時間のバス旅。
心もとなかったスマホの充電が出来たからヨシとしますわ。
リムジンバスの車窓の眺めも楽しい
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福岡空港からおよそ3時間
バスはゴンゴン進み、川有り、ダム有り不思議な建造物在り。
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そして、2016年(平成28年)4月16日未明、
県下を襲った熊本地震の本震で崩壊した阿蘇大橋の姿が
生々しく残されていた。
熊本地震の凄まじい爪痕。
そして新しく架かった、新阿蘇大橋。
自然の力の怖さと、熊本の方々の復旧にかける底力に
改めて畏怖の念を感じた。
黒川温泉に到着
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素朴で可愛らしいバス停
見下ろすと、お宿が沢山。
早速、今夜のお宿『和風旅館 美里』さんに電話を入れて迎えに来ていただいた。
黒川温泉全体は
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こんな感じで、面積的には超コンパクトな隠れ里。
ところが、ところが!上り坂有れば当然下り坂有り、
くねくねと歩いていると、まるで魔法のダンジョンに放り込まれた感覚になる。
しっかりと地図を頭に叩き込んだはずなのに・・・
黒川温泉デビューの方は、歩きやすい靴と、丈夫な足腰が必要。
和風旅館 美里
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チェックインまでの時間は温泉街散策
チェックインまでは、2時間程ある。
3軒の湯巡りには少し時間が足りない。
荷物を宿のご主人に預け
丁度お昼時。お腹も空いて来たし町を散策することにした。
食事処が開いていたのはたったの2軒
絵地図や観光本に出ている郷土料理店は、【閉店中】
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コロナの影響なので致し方ないにしても
木曜日だからか?食事が出来るのがたったの2軒💦
空港でバスを待つ時間に何か仕入れておくべきだった。。
食べさせてくれたお店
宿泊場所に一番近い所は、ホットドック屋さん
Sorgente
オープンしたばかりらしく、開店記念の花輪が運び込まれていた。
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3時間バスに揺られて、
温かい入れたてのコーヒーは嬉しかった。
が、日の出前に東京の家を出たのだ。
空腹に足りるはずもなく・・・・
観光名所を巡りながら、1軒だけ人が並んでいる所を発見!
味処 なか
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きっと九州のお出汁なんですね。あご出汁メインでしょうか。
とても美味しゅうございました。
温泉街をブラブラ
『味処なか』を出て、地図を見ながら町を歩く。
黒川温泉の町はとても静か。
秋だけの国に放り込まれたかのよう。
他の季節のこの町の想像が出来ない。
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色とりどりの落ち葉が、綺麗💕
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温泉巡り
2時、チェックインを済ませ、温泉手形を購入
・温泉手形とは
通常1軒500円~600円の入浴料のところ、温泉手形1,300円で黒川温泉内の好きな露天風呂3軒に入浴できる
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山びこ旅館 仙人風呂
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木々と巨石に囲まれた自然の中にある露天風呂 【ナトリウム・塩化物炭酸水素塩泉 硫酸塩泉】
新明館 洞窟風呂
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三代目館主が自らノミで掘った洞窟風呂です。入口が2箇所あり 反対側へ抜けていく楽しみもあります。
【ナトリウム塩化物硫酸塩泉】
歴史の宿 御客屋
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御前の湯 由緒ある名前の湯処は、かつて肥後藩主並びに重臣、長崎奉行らが上洛下降の際、当館に立ち寄られて旅の疲れを癒したと伝わる献上湯。天然岩を敷き詰めた湯船は野趣に富み、格子戸からは四季を映す川景色。
歴史好きには堪らない。肥後細川藩の御用宿。【ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(低調性弱アルカリ性高温泉)】
夜の黒川温泉街
ゆっくりと3軒の温泉を回れた。
東京で良く有りがちな時間制限が無いのが嬉しい。
もうすっかり日が落ちて、街頭の少ない町は、旅館の灯りがまた良い風情。
新明館前の【湯上りソフト】
御客屋の、温泉に入る前と後に振る舞われた冷たいお水が美味しかったなぁ。
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美里の若女将のおもてなしは神❣
今宵の宿、美里に戻り 夕飯の予約時間まで小一時間。
暗がりの温泉街で少し冷えた身体を美里の温泉を味わう。
ゆっくりと宿を散策すると
ルームナンバープレート、街歩き地図、トイレの挿絵、
ウエルカムお菓子、自家製梅酒、朝・夕の食事献立・・・
私がほんの一泊で「えっ、これも若オカミのお手製?」がどれだけ有ったかな。
食器や調度品のセンス、廊下の灯り、説明書き・・・
いやぁ~恐れいりました。
食後、小一時間部屋でくつろいでいたらフロントから電話
相手は若女将
『これから【秘密のケンミンショー】に出ると思うのでよかったら見てください。』
阿蘇の赤牛を食べている所に、取材が入ったとの事。(しっかり拝見しました^^)
そんな気さくな所も、若女将の魅力。
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美里の温泉
内風呂
内風呂は宿泊客のみの利用 【含硫黄ナトリウム 塩化物硫酸塩泉】
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露天風呂
入り口が2階に上がる階段の途中にある。
昼間は時間で温泉の色が変わるのも珍しい。
夜は温泉場に行くまでの通路に灯るあかりが幻想的。
火照った頬に夜風がまた格別。
優しい風がヒラリとお湯に落ち葉を落としてくれる。
静けさ、独浴、なんとも贅沢で幸せな時。
チェックアウト前の早朝入浴も勿論ゆっくりと味わった。
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美里の食事
この宿を選んだ理由の一つが【地域の特徴と工夫ある食事】
期待を全く裏切る事は無かった。
お味は勿論。食器の可愛らしい品の良さに加え
御箸置き、折鶴に至るまで、暖かく優しいおもてなしの心を感じた。
夕飯 (部屋食)
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朝食(食事処食)
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まとめ
・温泉巡りは泉質や効能で3軒を選択する事をオススメ
・アクセス時に余裕が有る時は、軽食を買って置いた方が安心
・和風旅館 美里は黒川温泉の中ではリーズナブル
・和風旅館 美里は一人でも宿泊可能
・和風旅館 美里の前の酒屋さんは、コンビニ並の品ぞろえ
・食事処「なか」さんは、リーズナブルであり、お味が素敵。混むので何処かに廻る前に予約必須